太陽報コラム(4) 1/6

《太阳报》2008年01月06日

オファーを受けるか決めるときには、その役柄が過去に演じたものとだぶるのは避けようと思っていました。《大汉天子》の後、少年時代の天子について描いたドラマからたくさん打診がありましたが、全てお断りしました。
《风流少年唐伯虎》は大掛かりなドラマではありませんが、ナンセンスなシナリオを読むうちに、コメディを演じる上で何か得るものがあるに違いないと感じました。このドラマは嬉しいことに各地での視聴率もとてもよかったんです。

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友人に付き添って行ったカメラテストで偶然僕の元に転がり込んできたのが《还珠三》の侠客「箫剑」役です。赵宝钢監督の《拿甚麼拯救你我的爱人》に出演できなかったことには多少心残りがありますが、《还珠三》を選んだことに後悔はありません。
そして2003年、《龙票》の脚本に出会いました。王跃文が同名小説を脚本化したこのドラマはとても含蓄があり、商人をテーマにした優れた作品です。この作品のために僕が払った代価は少なくありません。容易には受け入れ難い困難も気になりませんでした。

《大汉天子》の撮影中に《龙票》の製作チームが僕にオファーしたのは、「恭亲王」役での出演でした。脚本に眼を通した結果、僕はむしろ「祁子俊」の方に心を奪わたんです。温室育ちの少年が官商の道を歩んでいき、惨めな結末を迎えるというストーリーは、近代の銀行史でもあり、晋商文化の全体像の解釈でもあります。
気に入った役に出会い、僕は立候補しました。多くの役者と同じようにオーディションを受け、ついに願いが叶いました。「祁子俊」の成長と同じように、撮影中の僕たちもさまざまな紆余曲折を経験しました。砂漠に赴いての過酷なロケ、そして新たな交通事故。
ロケ地を山西省から内モンゴルへと移すのに、アシスタントが10数時間も車を運転し続けているのを見ていられず、僕が運転を変わりました。
見渡す限り果てのない砂漠、突然目の前に大きな穴が現れました。慌ててハンドルを切りましたが間に合わず、車はひっくり返り、僕は頚椎に怪我を負いました。その怪我のせいで現在でも、僕は毎晩特殊な枕がなければ眠れないのです。
助手席に座っていたアシスタントは幸いにも軽傷ですみました。ですが後部座席に座っていた、長年一緒に仕事をしている女性のアシスタントは、車の後ろに積んでいたたくさんの荷物の下敷きになってしまいました。僕は男性のアシスタントと、彼女を車から助け出そうとしましたが叶わず、バラバラになっていた携帯電話を砂の上から拾い集めなんとか元に戻し、撮影チームにSOSを送りました。

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彼女は急いでそこから一番近い病院に送られました。腿と腕にたくさん傷を負っていました。このとき、医師が僕の頭に数え切れないほどの傷があることに気づき、すぐに検査をしてくれました。その結果、僕の怪我は彼女よりも重症だということがわかったのです。
家族に報告する勇気はありませんでした。ところが、後にマスコミが大げさに騒ぎ立て、家族にものすごく心配を掛けることになってしまいました。一番あってほしくない状況に陥ってしまったのです。
さらなる修羅場を経験したことで、僕はまたひとつ成長しました。
医師によると、僕はギプスをつけ、4ヶ月は静養しなければならなかったようです。ですが僕一人のために撮影チーム全体に迷惑を掛けたくはなかったので、4日もせずに復帰しました。首にはカーラーだけつけ、まるでジェットコースターのような砂漠の道を走り内モンゴルのロケ現場にたどり着きました。まさに「泣きっ面に蜂」、そのとき僕の目は何かに感染したのか、まるでウサギの目のように真っ赤になっていました。やむなく、「祁子俊」は喧嘩して目に一撃をお見舞いされたという設定に脚本を変更してもらいました…

ある時期に無理をしたことで、もしかすると死ぬまで後遺症に苦しめられることになるかもしれません。でももし今同じ状況になったとしたら、やはり僕は同じ選択をするでしょう。
この作品には多くの犠牲を払いました。半年の撮影期間、事故による負傷。おまけにドラマのテーマが重すぎ、硬すぎたせいか、評価は非常によかったものの、視聴率はあまりとれませんでした。
優れた映像作品の魅力は、酒と一緒で長く置くほど熟成される、僕は《龙票》がいつの日か再評価されることを信じています。

   このドラマはさまざまな理由から内地では放映されませんでした。ですが業界内では十分認められており、康城电影节でも賞を獲ることが出来ました。
僕自身もこの作品を通じてこの業界で名を知られるようになり、続いて冯小刚の初監督作品でもある映画《永失我爱》に主人公として出演が決まりました。とても爽やかで純粋な、魅力的な映画です。

※後半の記述におかしな点がある。「龍票」は放映されたはずだし、《永失我爱》には黄暁明は出演していないばかりか、そもそも10年以上前の映画。

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